ラジハ4話 撮影範囲
撮影範囲
画像一般に言えることなんですが、
肩を撮影したい、そう思っても肩だけ撮影することはできません。
なぜなら、肩を撮影しようと思うと、当然ながら
腕は撮影されるし、
皮膚、筋肉は撮影されるし、
肺や肋骨も一部撮影範囲に入ってしまいます。
肩に異常があると思って撮影された画像の端っこに、異常が写っていることは当然ありえます。
肩と関係あるかどうかはさておき、一定確率で、偶然にも異常が写ります。
幸運なこととも言えますが・・・
肩の痛みと関係のある所見なら、なおさら幸運ですが、
問題があります。
そう、気づかない!!!!
肩に異常があるとばっかり思って画像を見ているので、そうそう気づきません。
あとは、肩の専門家、肺の専門家、というふうに、医者は基本的には分業体制なので、もしかしたら不得意分野のことは難しいこともあるかもしれません。。
放射線科医は、画像の撮影の目的に関係なく、隅々まで見るように訓練されているので、いわば、セイフティネットのようなものですね。
でも本当に難しいんです。
今回のように、気胸や、
まれですが、偶然に肺癌が写ってしまうこともあるので、
撮影した画像は、基本的には隅々まで確認してほしいですね。(医師向けのメッセージですが)
よくある偶発所見としては、
・肋骨骨折を撮影して肺癌みつかる
・お腹のCT撮って肺癌みつかる
・胸のCT撮って腎臓に癌がみつかる
・首の造影CTを撮って頭の動脈瘤や慢性硬膜下血腫がみつかる
・股関節の撮影で子宮や卵巣の異常
・頭の撮影で眼の異常